観るサル 聞くサル 言うサル

最近観た映画や本についてのブログです。「観るサル」(映画館篇)では映画館で観た映画「観るサル」(家篇)ではテレビやDVDなどで観た映画「読むサル」では本について綴っていきます。
「ラストレター」観るサル(映画館篇)

JUGEMテーマ:映画

「ラストレター」監督:岩井俊二 出演:松たか子 広瀬すず 福山雅治 神木隆之介

 

 自殺した姉・未咲の死を伝えるため姉の同窓会に出席した裕里が、未咲に間違えられて本当のことが言えないまま、ひょんなことから憧れの先輩・乙坂と奇妙な文通をすることになる、すれ違いと手紙を巡る物語。

 裕里が未咲のフリをして書いている文通に、乙坂の返事を受け取ってしまった未咲の娘・鮎美が未咲のフリをして書いた手紙が混ざり、過去には乙坂が裕里に託したために届かなかった未咲へのラブレターもあって、幾つもの手紙と想いのすれ違いが重なっていくのだけど、それでも想いが伝わり、心が動き、繋がっていく物語が温かい。

 ただ、未咲の人生を辛いものにする必要があったのか、病死や事故死で良かったのではないかと、その辺の描写には違和感を感じてしまった。

 切ない物語をフワリと微笑ましいものにする、松たか子が演じる不器用で素っ頓狂な裕里が、可愛らしくて魅力的。

| 観るサル(映画館篇) | 17:26 | comments(0) | -
「昭和40年男 〜オリンポスの家族〜」読むサル

JUGEMテーマ:読書

「昭和40年男 〜オリンポスの家族〜」佐川光晴(集英社)

 

 体操の日本代表選手になったものの大怪我で引退し専業主夫をしている山田三男が、スポーツメーカーで働く妻・莉乃、新体操でオリンピックを目指す長女・美岬、家族の中で唯一スポーツと縁がない次女・千春が抱える問題と向き合っていく、オリンピックを絡めた家族の物語。

 現代の話なのだけど、回想シーンが多いからというだけではなく、美人の美岬と比べられて傷付いた千春が「じゃりン子チエ」の漫画に救われたり、星一徹のような父が莉乃を実家から遠ざけたり、幼い頃から人目にさらされてきた美岬が山口百恵の生き方に共感したり、昭和の匂いが強く感じられる話になっているところが面白い。

 現代の問題が昭和の感覚によって解決されるという感じで、昭和に生まれ育った人間は時代が変わっても昭和の人間なんだよな、と感じる一方で、昭和と令和は繋がっているんだなあ、という気分になる小説だった。

| 読むサル | 18:56 | comments(0) | -
「メアリーの総て」観るサル(家篇)

JUGEMテーマ:映画

「メアリーの総て」監督:ハイファ・アル=マンスール 出演:エル・ファニング

 

 作家の両親を持ち作家に憧れていたメアリーが、有名な怪奇小説「フランケンシュタイン」を出版するまでの物語。

 継母にきつく当たられ窮屈な生活を送っていたメアリーが、魅力的で才能ある詩人だけど実は妻子持ちのダメ男パーシーと恋に落ちたことから波乱の人生を歩んでいくことになるのだけど、メアリーの人生に歓びと苦しみを与えたパーシーを始め、したたかな甘えん坊でメアリーに負担をかけ続けたけれど作品の深い理解者となる義妹のクレアや、周りの人達を惑わせ傷付ける傲慢な人物だけどメアリーが「フランケンシュタイン」を書くきっかけを作ったバイロン卿など、様々な人物がメアリーにプラスだけでもマイナスだけでもない影響を与えていく深くて濃い人間ドラマが、面白くて見応えがある。

 波乱万丈な人生という感じだけど、実は「フランケンシュタイン」が出版された時点でメアリーはまだ20歳にもなっていなくて、苦しみと悲しみを全て吐き出して「フランケンシュタイン」という作品に昇華させたその後の人生は、案外穏やかなものだったのかもしれないな、と思った。

| 観るサル(家篇) | 17:46 | comments(0) | -
「九度目の十八歳を迎えた君と」読むサル

JUGEMテーマ:読書

「九度目の十八歳を迎えた君と」朝倉秋成(東京創元社)

 

 高校時代に片想いしていた同級生の二和が18歳のまま歳を重ねず高校に通い続けている事を知った間瀬が、彼女の時間を進めるため、最初の18歳だった頃の彼女に何が起こっていたのかを探っていく物語。

 間瀬以外の人間は、18歳を繰り返す二和の姿を一度目にすると彼女が年齢を患っていることに違和感を感じなくなってしまう、という設定のお陰で余計なゴタゴタがなく、物語に集中しやすいところが良い。

 かつての同級生達を訪ねて空回りばかりの冴えない高校時代を振り返りながら甘酸っぱいラブストーリーに収まっていくのかと思いきや、思いがけない真相が明かされミステリー色が濃くなってハラハラさせられたり、青春時代の切なさと大人になってしまうことのほろ苦さを感じさせつつ、大人になって変わってしまうことを肯定する柔らかな強さに救われたり、様々な形で心を動かされる、色々な面白さのある作品だった。

 飄々と間瀬を見守る教頭が魅力的。

| 読むサル | 17:43 | comments(0) | -
明けましておめでとうございます

 明けましておめでとうございます。

 今年も、素敵な本や映画と出会えますように。

 そして、本や映画を楽しめる、穏やかな日常に恵まれますように・・。

 今年も、よろしくお願いいたします。

 

| ごあいさつ | 17:34 | comments(0) | -
「屍人荘の殺人」観るサル(映画館篇)

JUGEMテーマ:映画

「屍人荘の殺人」監督:木村ひさし 出演:神木隆之介 渡辺美波 中村倫也

 

 神紅大学のホームズとワトソンこと明智と葉村が、大学生探偵として活躍しているらしい剣崎から、「今年の生贄は誰だ」という脅迫状が届いているロックフェス研究会の合宿に招待されるが・・・。今村昌弘の同名小説の映画化。

 ミステリー映画だと思って観ていたら途中で思いがけないハプニングが起こり、えーっ、そういう映画だったのか、と呆気にとられた。

 そんなパニック状態の中で殺人事件が起こっても、それどころではないだろうとイマイチ引き込まれないし、謎が解かれても何でもありに見える状況なので、ああそうなんだ、という感じであまり気分が盛り上がらない。

 まあ、犯人の動機が分かった時、このハチャメチャな設定が物語にとっては意味があったのだな、と納得は出来たけれど。

 原作はライトノベルではないと思うけれど(未読)、観るライトノベルみたいな映画だな、と思った。

| 観るサル(映画館篇) | 18:41 | comments(0) | -
2019年サル(去る)5本(映画館篇)

JUGEMテーマ:映画

2018年12月16日〜2019年12月15日に映画館で観た映画から選んだ5本。

 

「希望の灯り」監督:トーマス・ステューバー 出演:フランツ・ロゴフスキ サンドラ・ヒュラー

 

「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」監督:フレデリック・ワイズマン

 

「たちあがる女」監督:ベネディクト・エルリングソン 出演:ハルドラ・ゲイル・ハルズドッティル

 

「シシリアン・ゴースト・ストーリー」監督:ファビオ・グラッサンドニア アントニオ・ピアッツァ 出演:ユリア・イェドリコヴスカ ガエターノ・フェルナンデス

 

「さよならくちびる」監督:塩田明彦 出演:小松菜奈 門脇麦 成田凌

 

詳しい感想などは、記事の続きへ・・・。

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| 観るサル(映画館篇) | 17:15 | comments(0) | -
2019年サル(去る)5本(家篇)

JUGEMテーマ:映画

 2018年12月16日〜2019年12月15日にテレビやDVDで観た映画の中から選んだ5本。

 

「ぼくの名前はズッキーニ」監督:クロード・バラス 出演:(声)ガスパール・シュラッター

 

「復讐のドレスコード」監督:ジョスリン・ムーアハウス 出演:ケイト・ウィンスレット

 

「パティ・ケイク$」監督:ジェレミー・ジャパー 出演:ダニエル・マクドナルド

 

「寝ても覚めても」監督:濱口竜介 出演:東出昌大 唐田えりか

 

「モリーズ・ゲーム」監督:アーロン・ソーキン 出演:ジェシカ・チャスティン イドリス・エルバ

 

詳しい感想などは、記事の続きへ・・・。

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| 観るサル(家篇) | 17:10 | comments(0) | -
2019年サル(去る)5冊(小説篇)

JUGEMテーマ:読書

2018年12月16日〜2019年12月15日に読んだ小説の中から選んだ5冊。

 

「わるもん」須賀ケイ(集英社)

 

「クローゼット」千早茜(新潮社)

 

「趣味で腹いっぱい」山崎ナオコーラ(河出書房新社)

 

「蜜蜂と遠雷」恩田陸(幻冬舎)

 

「神に守られた島」中脇初枝(講談社)

 

詳しい感想などは、記事の続きへ・・・。

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| 読むサル | 17:05 | comments(0) | -
2019年サル(去る)5冊(エッセイ・その他篇)

JUGEMテーマ:読書

 今年は小説以外の本をあまり読まなかったので、2018年12月16日〜2019年12月15日に読んだエッセイやノンフィクションの中から、印象に残った2冊を・・・。

 

「子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から」ブレイディみかこ(みすず書房)

 

 普段あまり実感することがない政治と生活は繋がっているということを、日本の事ではない英国の事を書いたこの本を読んで実感することが出来た。

 社会問題を描いているけれど、人間臭くて面白いところが良い。

 

「こころはナニで出来ている?」工藤直子(岩波書店)

 

 この人の感性は面白くて素敵。

 そんな詩人の感覚を、この本を読むと少しだけ追体験できるようで楽しかった。

| 読むサル | 17:00 | comments(0) | -
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